北海道ミテミル イッテミル (北海道観光スポット巡り旅)

ダンボーを相棒に北海道のあちらこちらを巡る訪問記。観光スポットからB級スポットまで、見たい北海道・魅せたい北海道を捜し歩いています。ひっそりとでも続ける旅の備忘録。

松前町 松前の桜の名木、光善寺の血脈桜

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ダンボーの北海道さくら巡りの旅。2019年の4月下旬に立ち寄ってみたのは、北海道の桜前線上陸の地、松前町。道南地方の桜の名所、松前町にある松前公園。そこに隣接するように建つ光善寺の桜の名木、血脈桜に会いに。

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例年、北海道に桜前線が最初に到達する地、松前町。さすがは、北海道最南端の白神岬がある街。桜前線も南の方からやってくる。

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江戸時代末期、松前藩が幕府から命じられて建設した松前城。その北面の防衛を固めるために形成された寺町の一区画となる光善寺。

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公開されている境内の中に立派な姿を見せるのが血脈桜。

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松前桜の3大名木のひとつに数えあげられ、1973年には北海道指定記念樹木にも選ばれている樹齢約300年の桜の木。

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樹高は約8m、幹周りは5.5mにもおよぶ、美しくも大きな早咲き桜の木。

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松前町に広く植えられ、松前を代表する桜の品種ともされている南殿(なでん)。その原木となるのがこの血脈桜。

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血脈桜が親木となって、松前に広く広まったという。

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同種の桜は内地には残っていないけれど、伝承によると元々は吉野で咲いていた桜だとか。

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昔々のその昔、松前の町で鍵屋を営んでいた柳本伝八という男がいました。若き頃から上方見物を夢見ながら精を出して家業に勤しんでいたそうな。

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息子が家業の跡を継ぐことになり隠居した伝八は、長年の夢であった上方見物に娘の静江を連れて出かけました。

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松前を出て、江戸から伊勢参りへ、そして奈良・京の都を巡り、ついには桜咲き誇る季節の吉野へとたどり着きました。

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吉野の桜の美しさに魅せられた二人は、しばしのあいだ吉野の地に滞在することにしたそうな。
滞在を続けるうちに、宿の近くの尼寺の若い尼僧と静江はたいそう仲良くなったそうな。

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そして松前へと帰らなければならない日が来たとき、名残を惜しんで尼僧から「この桜を私とおもって育ててください」と、一本の桜の苗木を贈られました。
松前へと帰ってきた二人は、贈られた苗木を光善寺の庭に植えてもらい育てていたそうな。

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しかしながら、ある時。光善寺の古くなってしまった本堂を建替える話が持ちあがり、それにはどうしてもこの桜の大木が邪魔になってしまい、ついには切り倒すことが決まりました。

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さて、切り倒すのが明日に迫った夜。住職の枕元に桜模様の着物を着た美しくも若い娘が立ち「私は明日にも命を失う身です。どうか極楽浄土にいけますようにお血脈をお授けください」と涙を流しながら願い出てきました。

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夜も更けていたので、住職は明日にしてもらおうとしましたが、娘は涙を流すばかりで聞き入れてはくれませんでした。やむなく住職は念仏を唱え、血脈を授けました。娘は丁寧にお礼をいい、住職の前から姿を消しました。

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そして翌朝。住職は桜の木を切り倒そうと見上げたとき、枝先に小さな白いものが結わえられているのに気がつきました。なんだろうとおもい眺めていましたが、住職は「あっ」という声を上げました。昨夜娘に与えた血脈が結び付けられていたのです。

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昨夜の娘はこの桜の精だったのか。そう気がついた住職は切り倒すのをあわてて取りやめ、本堂の建替え方を見直すことにしたのでした。(以上、看板の説明から一部抜粋)。

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切り倒されること無く残ることができた桜の木。明治36年に光善寺が火災にあい本堂も焼け落ちた際には、この血脈桜もまた激しく焼損してしまい、誰もが「もう助からない」というほどだったという。

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しかしながら見事に復活し、美しき姿を見せ続けている血脈桜。

f:id:shirokumapanda:20210430004305j:plain光善寺境内には他の美しい木も立ち、花も咲く。

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ちいさく芝桜も。

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またあおうね

これからも、いつまでも元気でね。

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おまいりもしてくる

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おみやげに おみくじも...



【場所】

 

【松前町 光善寺の血脈桜】

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【訪問日:2019.04.28】