ダンボーとさすらう北海道、11月の上旬に紅葉前線を追いかけて訪れてみた函館市の五稜郭。あまり紅葉の観点から語られることの少ない五稜郭だけれども、どうかなーという興味本位で時間がない中、ちょっとだけお立ち寄り。
時は幕末。幕府により開港された函館(当時は箱館)を防衛し、箱館奉行所の移転先として建造された城郭が五稜郭。
しかしながら完成から2年後に江戸幕府が崩壊。箱館戦争のなか、旧幕府軍が占領し本拠として使われることになった。日本が二つに分かれて争った歴史を紡ぐ場所。
現在は五稜郭公園として一般公開されている歴史の名残の地であるとともに、道内有数の桜の名所としても知られている場所。広い敷地内に約1600本の桜が植樹されていて、それらが「いっせいに咲き、いっせいに散る」ともいわれる様もまた特徴的。
五稜郭公園は桜の名所として語られることはよくあるけれど、近隣の香雪園や笹流ダム・大沼公園紅の影に隠れてしまうのか、紅葉名所の文脈で語られることはあまり見かけなかったり。
でも「桜も紅葉するよね?」という気持ちで、ちょっとだけ立ち寄ってみたのが、この日。入り口付近を見るくらいしか時間がなかったのだけれど。
赤茶けた風に感じる風情だったけれど、これはこれで綺麗だなぁって。
事の是非はともかくとして、幕末のそれぞれの責を背負った人たちが、この地で苦しみ悩み未来を模索した場所。
桜の華やかな雰囲気もいいけれど、1年の終わりを迎え始めた枯れた色もまた、歴史の顛末に合っていそうで。
ちょうど傾き始めた落日もまた、感傷的な気分に誘われたり。
2020年のGW期間は閉鎖されちゃった五稜郭公園。秋の頃にはさすがに日常を取り戻せていると信じたいけれど。
今年、春と秋に行ってみようと思っていたけれど、せめて秋だけでも...。入り口のあたりを回っただけでも、「なんかいいかも」って思ったんだよね。
秋の五稜郭もあなどれないです、ほんと。もっと時間をかけて周ってみたいと思った次第。
ゆっくり見たかったよ
【場所】
【函館市 秋の五稜郭】
【訪問日:2019.11.03】