室蘭市の外海、太平洋に沿った小高い断崖の上を通る観光道路。その一角にあるのが室蘭八景にも選ばれているトッカリショ。
アイヌ語でアザラシの岩を意味する「トカル・イショ」が語源となるトッカリショ。イタンキ浜が海水浴場として整備される前は、こちらが海水浴場として夏になると賑わっていた海の浜。
鳴り砂で名前が知られているイタンキ浜まで続く海岸線は、100メートル近い白い凝灰岩質の断崖が続いていく。
一応は砂浜まで降りられるはずだけど、帰ってくる上り坂が大変。それなりの気合で行かないと、体力がないとかなりつらい思いをすることに。
崖に囲まれた入り江のような湾にある砂浜は、かつては海水浴で賑わった砂浜で、子供たちの歓声がわきあがっていた場所。いまは閑散として、漁業の人と、時折立ち寄る人がいるくらい(のはず)。
トッカリショの岩肌の雰囲気は工場町とは思えないような絶景気分の断崖絶壁。もっと春が深まれば白い岩肌に緑の笹草が生茂って、さらにさらに美しくなる。
薄く延びる岩肌はトッカリショ岬。岩肌に見える地層のようなラインもまた美しく映えるけれど。日の当たる午前からお昼ごろのほうが、白と海のコントラストが綺麗に輝く。
さて、時は夕暮れ茜空。外海の反対側となる室蘭港や測量山の方面を眺めると、夕日が落ち始める姿が見えていて。
下まで降りると真っ暗闇になりそうでもあり、この日は展望台だけに。
雲を抜けた夕日を正面に浴びながら、太平洋の水平線付近もどんどん赤を映していって。
西の空は茜色が強く強くなっていく。
観光道路の傍まで連なる住宅街の向こうの向こうに夕日が落ちていって。今日も一日が終わっていく。
【場所】
【室蘭市 トッカリショ展望台】
【訪問日:2019.04.20】