
ダンボーの北海道さまよい歩きの旅。2020年の9月中旬に立ち寄ってみたのは大空町。刈り取られた後の女満別空港周辺のひまわり畑を寂しく眺めた後、向かってみたのは感動の径の一角ともなるオーヴェールの丘。

日本を代表する映画監督だった黒澤明。最後の監督作品ともなった「夢」の1エピソードである「カラス」のロケ地になったというオーヴェールの丘。ゴッホの絵画が映画の中で実写化されていた、あのエピソード。
「とにかく描かなくちゃ」みたいなことを言って歩き去るゴッホの後姿。丘の向うへと消えそうになるときに、カラスがいっせに飛び回るシーンで使われたみたい。

フランスのオーヴェール地方に似ている!ということでロケ地に選ばれ、そのことからオーヴェールの丘と呼ばれるようになったらしい。

現地には駐車場は無いけれど、退避スペースのような場所に駐車が可能。うまく停めれば4台くらいの駐車スペースはありそうだけれど。
それしか停められないの?と思うかもしれないけれど、いかんせん今となっては昔の映画。「夢」を見たことがある人も、年おうごとに少なくなってるのが現実。あまり観光のお客さんが、わんさかとやってくる場所ではなさそう。

それにしても悩んでしまうオーヴェールの丘。

何が悩むって、たぶんみんなが思うのは「どれ?」ってところ。僕も知りたい。

「ここ」という自信のある場所は見つけられず、この辺一帯がそうなんだろうなと思うしかなかった。

なんとなくの雰囲気としては、右奥の方のトラクターが走ってる畑の丘がそうなんじゃないかなって思ったりはしたけれど。

漠然とした看板表記はあるけれど、「ココです!」みたいな表示じゃないので、なかなかに難しい。

オーヴェールの丘、このあたりの周辺道路も景観的にはすばらしいジェットコースター道路。

斜里の山へと続く路。なんだか下ってるのか上ってるのか、判然ともしなくなる。

そんな小路もすばらしい。

さすがは、感動の径をつくる場所。そしてすばらしい景色に囲まれているかのような、オーヴェールの丘。映画を見る人が減っても、美しい景色はいつまでも。
【場所】
【大空町 オーヴェールの丘】

【訪問日:2020.09.13】