せたな町の海岸沿いを走る追分ソーランライン。そこは荒っぽい断崖と奇岩が連なる奇岩ロードとも呼ばれる道。獅子岩はせたな町の奇岩ロードを南から北へと走っていった終盤にあらわれる奇石。
港の中に大きく立ち上がるその岩は、獅子が空に向かって大きく雄たけびを上げる姿に似ていることから獅子岩という名前が与えられていて。なおこちらの姿は、美谷トンネル南側の漁港から眺めてみた獅子岩。
漁港の防波堤のなかに立ち上がるその姿は、獅子というよりは怪獣のようにも見えてきて。
昭和の初期の頃は「アネコ岩」とも呼ばれていたらしく。和服を着て歩くお姉さんのように見えていたのかどうかは不明。
ちなみに、もともとは大きな岩が3つ獅子岩の天辺に乗っていたようですが、北海道南西沖地震の際に転がり落ちてしまったらしく、いまとなっては元々の姿は想像することしかかなわず。
昔はもっともっと獅子っぽく見えていたのか、自然は必ず風化する、今あるものもいつかは見れなくなる、そんな寂しい気分にも。
そんな気持ちを「しったことか」とでもいうように、港でくつろいでいるネコ2匹。
それにしても、この近辺。
何ともいえない雰囲気で(奥に見えるトンネルが美谷トンネル)。
断崖絶壁に囲まれた道。きわめつけが、
魔物が口を開いたような、道路わきの崖の上。
何かのタイミングでごろんと落ちてきそうな恐ろしさ。
ソーランラインの頭上にそそりたつこちらの崖は、何ともいえない迫力を備えていて恐ろしくなるほどの不気味さをたたえている。
写真右のほうの手作りトンネルっぽい穴も気になるところ。
後から知ったことだけど、獅子岩の看板は美谷トンネルの北側に立っているみたいで。本来は北側から見るのが正解だったのかも。そちらのほうからだと、獅子っぽさが生まれてくるのだろうか。
。。。そんなこんなで別日。
こんどは美谷トンネルの北側から。ちょこんと見えている獅子岩。
ちょこっと角度を変えてみれば、
もう少し見えてはくるけれど、こちらからだとちょっと見えにくくなっていて。
新トンネルや新道の整備が進行中なのか、グーグルマップのストリートビューで見る姿とは趣が変わりかけていて。道路脇の堤防も高く高く整備中っぽくて。
変わりゆくある風景の一部なのかもで。
通ってみたくなるトンネル、その①。
通ってみたくなるトンネルその②。かなり昔に作られた、砂浜沿いのトンネルなのかもと思ったりもする。乙部町のくぐり岩っぽい雰囲気で。
それにしても獅子岩は、北側から見てもやっぱりそれは怪獣造形。
やはりどこか、ゴジラとかレッドキングとか、そういう姿を思い出させる。
ジュラシックパーク的なスムーズに動きそうな姿ではなく、のっそりゆっくり迫ってくるような怪獣スタイル。
この勇姿(?)も、いつかは見られなくなってしまうのかも。
【場所】
【せたな町 獅子岩にて】
【訪問日:2018.07.21/2019.04.06】