例年2月の上旬から中旬にかけて、札幌雪祭りの裏で対応するかのように開催されているのが小樽・雪あかりの路(2019年は2/8~2/17で開催)。
メイン会場となる手宮線会場、小樽運河会場、朝里川温泉会場をはじめとして、冬の小樽市内のあちらこちらのミニ会場で、街並みがキャンドルライトに照らされる。小樽という街全体がひとつになって、雪の中でかよわくゆらめく無数の灯を輝かせるイベント。
メイン会場のひとつになるのが旧手宮線。廃線となった線路がいまも残されている場所で、夏場も観光のお客さんが立ち寄るスポット。
雪が厚く降り積もり線路が見えなくなった冬の2月、そこは無数のキャンドルライトに照らされる300mほどの雪あかり街路に様変わり。
春夏秋と取り残された廃線が伸びるもの悲しさを漂わせる風景が、雪や氷を透かしてみえるキャンドルのゆらめく光の街路に変わる。
さすがにメイン会場だけあって、多種多様に工夫を凝らしたオブジェがいっぱい並んでいて。
小さいながらもキャンドルライトを浴びて輝く姿が連続して。
思わず小さな穴を覗き込んでしまう時間が続く。
白い雪の穴の中にひっそりと佇まいながら、やわらかい光を浴びて温まっているその姿。思わずほっこりする時間が続いていく。
かわいらしくもつつましく、そしてひそかにのんびりと。冬の冷気をたえ忍び、ゆら具灯で暖をとる。
暗くなった夜の闇に、幾重にも揺らいで連なる雪あかりの路。
ゆらいだ灯の光の中に、ぼんやりと浮かび上がるミニミニ雪像。
暖かくなれば、すぐに解けて消えてしまうそれぞれのおぼろげなその姿は幻影的てもあり。
キャンドルの炎の暖かさともたたかっているようでもあり、かげりながら揺らぎながら内側の灯を暗闇の世界へと透かしてくる。
灯の輝きとかげりが織り成す、光のゆらぎの幻影街路。冬の小樽の一大イベント。
おぼろげな光に包まれる雪の街路の異空間。
300mほどの街路路。歩いてしまえばあっという間だけれども、ひとつひとつの灯の揺らぎと戯れながら、ゆっくりとのんびりと歩いてみたい路。
【場所】
【小樽市 雪あかりの路 旧手宮線会場にて】
【訪問日:2019.02.16】