ダンボーの北海道さまよい歩きの旅。2021年の3月下旬に立ち寄っていたのは新ひだか町の東静内駅。廃駅が目前に迫った3月下旬、国道から少し奥まったところにぽつんと佇む駅舎へと。
独特な風情のある東静内駅。白い壁に囲まれる駅舎の中心に、ゲートのような三角屋根。平成6年に改築された東静内駅の白い駅舎。
三角屋根が無くて片側だけで作られた駅舎だと、なんとも無骨な雰囲気があるけれど、この屋根があるおかげで、なんだかオシャレな雰囲気。
ところが、片方は公衆便所という。
大きくかかれている「公衆便所」の文字が、また独特な雰囲気。無人駅でもあるためか、駅の待合室よりも、なんだかトイレのほうが目立っちゃう。
昭和9年、日高線が静内駅から日高三石駅まで延伸する際に開業した東静内駅。
昭和52年には無人駅となり、昭和の終わりごろには貨車駅舎へと改築。その後、立派な駅舎へと建て替えられた。
どんなに待っても汽車がこない東静内駅のホーム。
待てども待てども列車が来ることは無い東静内駅。
平成27年の高波被害を受けて列車の運行が停止されてしまった日高本線。ほんの1っ花月ほどの間、静内駅から東静内駅を通って様似駅までの区間が復旧していたけれど、またすぐに運休。そのまま復活することの無いままに、廃線・廃駅となった東静内駅。
風にあおられて、ばぁんばぁんと鳴る表示板が物悲しかった。
待合室は誰もおらず、広く静かな空間だけ。
東静内駅と静内駅を結ぶ区間には、2年間だけ夏場に静内海水浴場駅がうんえいされていたらしい。しかも土日だけ。なんだか幻の駅風味。
暗くなってきたからなのか、タイミング的なものなのか、駅にいる人はだれもおらず。
それなりに立派なたたずまいの駅舎だけに、余計に哀愁が漂っていた東静内駅でした。
【場所】
【新ひだか町 東静内駅】
【訪問日：2021.03.28】
