ダンボーの北海道さすらいの旅。2020年の8月中旬に立ち寄ったのは泊村の隣村、神恵内村。小さな村の海岸沿い、ちょうどキス熊岩の向かいあたりの崖に流れる滝は、澤口の滝。
積丹と泊を結ぶ海岸通りの漁業村。かつてはニシン漁で栄えた地も、今は人口800人を超えるくらいの、北海道で2番目に人口の少ない村。
海岸通りの道沿いに流れ落ちる小さな滝のひとつが澤口の滝。
水量が多い季節と少ない季節とで、雰囲気が変わってしまいそうな高さ10mほどの澤口の滝。
流れ落ちてきた水が岩にあたり弾け飛び、シャワーがあたったかのように水しぶきが飛散する。
滝ではあるけれど、人工物に囲まれた道端の滝。
神秘的な雰囲気は、残念ながら味わえず。ぱっと見は、流れ落ちる雨水か排水が流れ落ちる様にも見えてきちゃう。もしくは勢いのある湧き水か。
そのせいか、通る車もみんな素通り。存在に気がついた人も少ないのかも。
以前はもっと自然の岩肌を流れ落ちる多岐だったようだけれども、何年か前に崖の補強工事が行なわれ、自然としての景観美が失われてしまったらしい。よく見ると滝の上の方には水を通すホースかパイプでもも見えちゃうしで、そのあたりはちょっと残念。
でも下の方から見上げれば、小さな小川が重力に引き寄せられて落ちてくるよう。
もともと、あたり一帯でニシン漁を営んでいた澤口家の名に由来するらしい。キス熊岩や澤口の滝のある辺りにあった澤口家のニシンの生簀は北海道内最大級のものだったらしい。そんな家の名が付けられて落ちる、澤口の滝。下から見上げるように見るのがオススメ。
昔は案内標識や説明板もあったようですが、いまは見当たらない感じでした(見えなくなってるだけかも)。
なお、澤口の滝もキス熊岩も、駐車場らしい駐車場はありません。が、少しばかり積丹方面へと車を進めると、海側に少し膨らむように駐車帯らしきものがありますので、そちらに車をとめて歩いて戻るのが邪魔にならなくていい気がします。
この滝を目指してくるという人はいないでしょうが、ひっそりと流れ落ちる澤口の滝。歴史の昔に思いをはせながら、車窓から一目眺めてみるのも一興かと。
【場所】
【神恵内村 澤口の滝】
【訪問日:2020.08.16】