ダンボーの北海道さまよい歩きの旅。2019年の7月上旬に立ち寄ってみたのは三笠市。二本遺産の「炭鉄港」の一角をなす三笠市の三笠鉄道記念館へと。
かつての炭鉱の街、三笠市。掘り出した石炭を運ぶために小樽と三笠を結んだ鉄道路線は、北海道内でも最も古い路線となっていた。
つまりは三笠市は、北海道の鉄道の発祥の地のひとつでもある街。
しかしながら炭鉱の衰退と共に人も減り、乗客も減り、昭和62年には廃線となってしまった三笠市を通っていた幌内線。
明治12年に炭鉱が開山されると、明治15年には幌内駅が開業。開業翌日には小樽の手宮駅に向けて石炭が発送されたという。
北海道の工業開拓の始まりともなっていそうな三笠市。駅がなくなり、路線も消えてしまったけれど、北海道の鉄道の始まりの地であることを記念して設定されている三笠鉄道村。
三笠駅の跡地は「三笠ゾーン」としてクロフォード公園が中心となり、幌内駅の跡地は「幌内ゾーン」として三笠鉄道記念館が中心となり、北海道の鉄道の始まりの歴史を、後世に伝える場所となっている。
三笠鉄道記念館は幌内線が廃止となった昭和62年に開館した有料施設。
とはいえ、記憶が定かではないけれど屋外の展示を見るだけならば、無料で見て回れたような気がする。館内の展示品を見たりするには入館料が必要だったような。
屋外の展示品も、北海道各地で走っていた実際の車両が展示されているので、これらを見て回るだけでも、懐かしさもあいまって、そこそこ楽しめそう。
機関車によっては、運転室等の中に入れる展示物も並んでいる。
屋外展示で圧巻なのは、本物の走る蒸気機関車S-304号。
こちらは乗るのは有料。距離は短いけれど、みてるだけでも音と煙とで、昭和中期の迫力を楽しめそう。値段もお高いけれど、18歳以上の人であれば運転士体験コースもあるみたい。
屋内展示も、三笠や幌内線のみならず、北海道各所から集められた展示物が並んでいたり。
時には懐かしさを感じたり、時にはものめずらしいものに興味をそそられたりと。
あまり鉄道に詳しくなくても「へぇー」って物があったりする。
ラジコン的な模型もあったり。こちらも有料。
どうすればいいのかわからなくて、途中で困ってしまったけれど。
屋内展示もゆっくりじっくり眺めていたら、あっという間に時間がすぎてしまいそうな雰囲気。
それにしても、このSL。なんだか見覚えがあったり。
のってもいい?
この動くSLのS-304号は1939年につくられた産業用の蒸気機関車で、もともとは室蘭市の旧・新日鉄の構内で走っていたもの。
うごくかな
いってらっしゃーい
だから見覚えあるのかな。「テツゲン」の言葉に見覚えがあるだけかな。
うごいたぁ
旧新日鉄構内で稼動していた2台の蒸気機関車のうちの1台で、日本で最後まで現役で活躍していた蒸気機関車とのこと。
距離は短いし、乗車時間はすぐに終わってしまうけれど、蒸気機関の息吹と煙を感じながら、昔の鉄道の雰囲気を実感できる貴重な時間。
おかえりー
きっぷ たいせつにするの
鉄と港の室蘭で活躍したSLが、炭の三笠で活躍するなんて、炭鉄港のつながりを感じてしまったりも。
またね
【場所】
【三笠市 鉄道記念館にて】
【訪問日:2019.07.07】