ダンボーの北海道さまよい歩きの旅。2020年の9月の上旬に立ち寄って見たのは夕張市ののシューパロ湖方面。かつて炭鉱で栄えた、大夕張とも呼ばれた鹿島地区が湖底に沈むシューパロ湖。そのダム湖を眺望できる公園のひとつ、鹿島眺望公園へと。
夕張市のシューパロ湖は、ダム湖の湛水面積としては北海道内・国内ともに2位、そう貯水量としては日本国内第4位の容量を誇る人造湖。大夕張ダムの建設と共に形成され、シューパロダムの建設によりその容積が拡大されたダム湖。
その巨大なダム湖を眺望できる場所のひとつが鹿島眺望公園。ダム湖を横切る白銀橋など他にも展望場所はあるけれど、鹿島眺望公園は他にはない特殊な特徴を持つ展望台。
炭鉱と共に栄え、炭鉱の閉山と共に一気に過疎化が進行したといわれる、大夕張とも呼ばれた鹿島地区。1972年に11,000人ほどいた住民たちは、閉山後の1974年には4,000人までに減少。人の気配の無い無人の更地や街並みが並んでいたという。
シューパロダムの建設が始まった1994年ごろには、残っていた住民約350名全員が転出し、大夕張は無人地区になったという。
シューパロダムの建設により拡大されたシューパロ湖は、かつてあった大夕張ダムをも飲み込み、大夕張・鹿島地区を水底へと誘った。
この場所に湖に沈み行く鹿島地区から、学校の記念碑が移設されているのが、この鹿島眺望公園。
もともとは鹿島地区にあった夕張東高等学校があった場所。
ふるさとの思い出を僅かにでも残すために、沈み行く街から移設されたいくつかの記念碑がならぶ鹿島眺望公園。大夕張メモリアル眺望駐車場も兼ねているので、通常ならば駐車には困らないはず(なお、冬季間は閉鎖されてるみたいです)。
「ふる里 大夕張」という単語が、なんとも心に突き刺さる場所でもある。
さてさて、この日はダムに沈んだ地を歩く散策イベントが開かれていた日。あそこが駐車場なんだなと思いながら、どうやって行けばいいんだろうと悩みながら車を進めていたら、駐車場に入るまでに2時間を越える渋滞にあった日。今年も開いてくれるかな。
【場所】
【夕張市 鹿島眺望公園から】
【訪問日:2020.09.06】