ダンボーとさまよい歩く北海道、2019年の夏ごろに立ち寄ってみたのは上士幌町。市街地から糠平温泉方面へと延びる273号線から眺められる音更川にかかる旧国鉄士幌線の第四音更橋梁。
第三音更橋梁からもう少し糠平温泉側にある国鉄士幌線の名残の橋、それが第四音更橋梁。
一部はすでになくなっていて、橋梁の残骸のようにも見える橋。
廃線後、時の流れの中で自然とこの形になってしまったのかと思ったのだけれども、調べて見るとそうではなかった。
失われている部分には36mの鉄の桁橋がかかっていたけれど、旧々士幌線から旧士幌線へと路線の付け替え工事が行なわれた際に、線路部分の撤去作業が行なわれたみたい。
そしてその撤去作業中には、線路の引き出し作業を3m行なうごとに段取りを整えるはずが、一気に12m引き出されてしまい、線路部分が崩落。6名の死傷者を出してしまったという。
雨・風・雪の力ってすごいなんて思っていたけれど、ぜんぜん違った悲しい場所だった。
そういう事実を知ってから見ると、また少し違う印象をもってしまう。人工物が自然に帰っていくというよりは、もっと違う感傷が。
そしてこの周辺、木の葉が落ちた季節に行くと(初冬か冬の終わりごろかな)、旧士幌線と旧々士幌線の路線が並ぶ姿が見えるらしい。緑が多いと隠れて見えないけれど、冬場になると姿を現すという。
その姿も見てみたいなって。
【場所】
【上士幌町 第四音更橋梁】
【訪問日:2019.07.06】