ダンボーの北海道内さ迷い歩きの旅、2018年の8月にぶらりと立ち寄ったのは函館は恵山方面。函館から恵山方面を結ぶ国道278号線の途上にあるサンタロトンネル。そのトンネルを通らずにさらに海側を通る路に入ると、そこは旧道・函館恵山線。日浦洞門・道南金剛・サンタロナカセ岬と秘境感があふれる地域への誘い路。
日浦洞門とサンタロナカセ岬の中間部に位置するのが道南金剛と呼ばれる場所。と書いては見たものの、どこのことを道南金剛というのかは僕自身はよく分かっていない。
この日は雨の降る中、サンタロナカセ岬側から道南金剛方面へと入っていったけれど。
柱状節理の崖肌と岩肌に囲まれている函館恵山線は、車一台通るのが限界みたいな、とても狭い道。そして崩れてきそうな崖のふちを通る道。飛び出るワイヤーもなんかコワい。大きな車が通ると引っかかりそうでドキドキ。
おちてる…
道の端の方にはコロコロと石が転がっているけれど、たぶん日々少しずつ落ちてきているような雰囲気。
だいじょぶかな…
あれ、なんだろ
とどかないよー
さわっちゃだめよ!
落石防止のワイヤーも微妙な力関係で打ちつけられていそうで。下手に触るとピタゴラスイッチになっちゃいそう。
こんな道だけれども、ここはれっきとしたバス通り。
車2台のすれ違いは無理。ところどころ退避ゾーンのように広くはなっているけれど。
サンタロナカセ岩に続くように、海側にも巨大な岩が並ぶ場所。
この付近、日浦海岸線はかつては断崖絶壁が続いた場所。日浦洞門が作られ昭和4年ごろに道路が通るようになった頃に、道南金剛と呼ばれるようになったということらしい。ということは道南金剛とは、このあたりの全体の岩肌と断崖をさすのかもしれない。
夕焼け空の光を浴びたら、きれいな輝きを見せてくれそう。
とはいえこの付近を歩くと非常に眼を引くのが、こちらの場所。
どーんと道を阻むように広がる屏風のような絶壁。
かつての岩石の採掘場の跡地。この崖を道南金剛として紹介しているサイトもあるし、目立ち方が群を抜くので私もこの崖がそうなんだろうと思っていたけれど。
函館市の指定文化財の紹介ページに使われている写真は、この崖ではなくて海岸沿いの岩と崖なので、たぶん違うんだと思う。
とはいえ、眼前に視界いっぱいに広がる道を隔てる独特な風情のある断崖、岩の壁。これはこれで迫力がすごくって、私は好き。
毎日少し少し崩れていそうな雰囲気があるので、昨今の台風や大雨の影響でいつかは見られなくなるかもしれない。
くずれないでね
ばいばい…
霧深さに包まれると神秘性が出るかもしれないけれど、やっぱり日の光を浴びるときに見てみたいかも。
なお。見に行く際には、函館方面側から函館恵山線に入り、日浦洞門を通って道南金剛へと進む行き方がお勧め。立ちはだかる壁の存在感の迫力が3倍増しだと思います。
【場所】
【函館市 道南金剛採石場跡】
【訪問日:2018.08.15】