ダンボーと旅する北海道、2018年の9月に立ち寄ってみた道南地方の江差町。一説によると道内最古の神社とも言われる姥神大神宮ともかかわりが深そうな、鴎島の入り口付近に立つ瓶子岩。
江差町は海の街、漁の街。鴎島と江差の海岸に囲まれる港は天然の良港となりニシン漁や交易の舞台として古くから賑わった街。
いまから約500年ほど前のある年。ニシン漁の不漁がこの江差の街を襲い、町全体が苦しんだという。
そのころ江差の地に住んでいたのか、予言ができるとしてしられていた折居婆という人。その折居婆が鴎島で老翁に出会い、神水の入った小瓶を渡されたらしい。
その小瓶を海に投げ込んでみると、たちまちニシンが集まりだして、街の人々は救われることになったという。
その折居婆が祀られているのが、北海道最古の神社とも呼ばれる姥神大神宮。そして折居婆が投げ込んだ小瓶が形を変えた姿とされているのが瓶子岩。
いまなお海の守り神として祀られている瓶子岩。毎年7月ごろにはしめ縄のかけかえも行なわれていて、今なお伝わり続けている伝説。
ちなみに鳥居が建てられたのはつい最近で、厳島神社建立400年を記念して2015年に建造されたもの。鳥居は瓶子岩と厳島神社の両方につながるように建てられているらしい。
そして奥のほうに島に沿って見えているのが鴎島に通じる遊歩道。
この遊歩道(橋)を歩いていくと、瓶子岩をぐるりと角度を変えながら見ることもできる。
瓶子岩の向こうに見えるマストは開洋丸。
それにしても瓶子岩は、何かがあったらごろんと転がってしまいそうな危うさ。
帰るよー
かもめじまは?
遊歩道はもともとは鴎島の崖下に沿ってつくられていたけれど、落石の恐れがあるということで、橋による新しい遊歩道がつくられたらしい。
この日、鴎島散策をしたかったけれど時間の制約でお預け。
時間無いんだって
まってー
夕方近くになってしまうと日の光が鴎島にさえぎられてしまうので、瓶子岩の周囲は薄暗くって。瓶子岩の姿を見るには、午前~午後の早めの時間帯のほうがよさそう。薄暗くても見えないわけじゃないけれど。16:00くらいだった記憶があるけれど、岩と遊歩道の周りは青空のわりにはすっかりと日蔭。
北海道の中では早い段階から栄えていた江差の街は歴史と伝説の街。漁業の街江差の、豊漁と安全の願いがこめられた瓶子岩。静かなる水面の上に立つ神聖な岩。
またね
ばいばい
駐車場として立派には整備されてはいないけれど、鴎島入り口には駐車可能な広いスペースがあるので、そちらに停めて散策可能です。
【場所】
【江差町 瓶子岩】
【訪問日:2018.09.15】