ダンボーの道内征服の旅、立ち寄ってみたのは神恵内村の弁財澗大橋。泊村から神恵内村に続く海沿いの道にかかる橋。
陸の孤島とも目される事もあった神恵内村。その地へと続く積丹半島を走る海沿いの国道229号線。そこは次々に新道が生まれるとともに、旧道・廃道が生まれる場所。
追分ソーランラインの一角をなすその道は、断崖と海に囲まれて、あちらこちらに絶景が佇む道。
積丹に近づけば近づくほどに、積丹ブルーとも呼ばれる海の蒼さを感じ取れるようになる道でもあって。
弁財澗大橋は海の入り江の上をまたぐようにかかる橋。視線は海に向いてしまうけれど。海ではなく山側の方へと目を向けてみれば。
そこに残る旧道遺構と廃隧道。
旧道は山に沿ってトンネルを通を通り抜けて作られた道。
そしてもう一つ見えているのは旧旧道の弁財橋。
何だあの橋という感想を持つ人が多数と思われる弁財橋。旧道を通って、トンネルを掘らずに崖に沿って無理やりつくったような石造りのような橋。いつかはボトンと落ちてしまいそうで。
巨石に押しつぶされそうではありながら、そこにある隙間空間を無理に通ったような橋。何ともいえない歴史の迫力を感じてしまうような古い橋。
人力で道をつくり、人力で橋をつくっていた時代の捨て去られた橋。
分かりにくい写真ではあるけれど、弁財橋を通った後は、小さな洞窟のようなアーチのトンネルを抜けて、また崖に沿って道が続く。
いまは誰も通らない、通るのは危険が満ち満ちていそうな旧時代の道。
旧旧道は危険を冒して崖沿いを通り、旧道は崖沿いを通りながらも危険を減らしてトンネルを掘り、現在の道はさらに危険を減らして海の上を通る。
見下ろす海もまた、足元がすくみそうな、それでいて蒼さに引きこまれてしまいそうな美しき海。そんな海を静かに見下ろす、旧道と新道の橋。
【場所(駐車場を設定しています)】
【神恵内村 弁財澗大橋】
【訪問日:2019.06.08】