えりも町、えりも岬から十勝方面へと連なる海沿いは断崖と岩礁が続く海岸線。でも、太平洋に面したこの海沿いで、えりも岬から庶野につながる12kmだけは弓なりに砂浜が続く海岸線という。その名も百人浜。
海沿いから太い道路を挟んだ駐車場に車をとめて海の方へと向かってみる(山側に歩けば悲恋沼)。駐車場は広めでなおかつ無料。
とりあえず目指してみるのは展望塔。小さいながらも道路からもしっかりとその姿は見えている。
このとき、夕方の16:58頃。。。先に悲恋沼に行ってしまったのが失敗。
このあたり一帯はもともとは森林だったらしい。木材の切り出しで伐採が進んでいくうちに、海のほうで魚が取れなくなってしまって。いまは緑化事業がすすめられているみたいで。
背は低いけれど木々と緑に挟まれた間の道を、まずは展望台へと。駐車場からは5分歩かないようなそんな距離。
だけど、すっでに閉まっていた展望塔。わずかに期待をこめてドアを開けようとしてみたけれど、きちんと鍵がかかっていた。
素直に諦めて、夕日を浴びながら海側へ。
砂と草に足をとられそうで若干歩きにくいけれど、それでも10分までは歩かない感じ。
海の香りを感じながら、ほぼ砂浜の地面を歩いていくとたどり着くのが、
百人浜。
立ち寄ったのは4月の中ごろ。春の訪れが始まった頃で、まだまだ風が冷たい夕暮れ。
遊ぶのはいいけれど、この百人浜。名前が不思議でしょ。
昔から、えりも岬の周辺は海の難所とも伝えられる場所。
江戸時代のころ。盛岡藩の大型船がえりも岬の辺りで難破してしまい。乗っていた人たちが流れ着いたのがこの百人浜。生きて流れ着いた人もいれば、すでに亡くなっていた人もいるという。
そして生きてたどり着いた人たちも、飢えと寒さでこの地で息絶えてしまったという。
みんなここに来たんだよ。そう、あの波に乗って。
そんな逸話があるからか、オカルトスポットとしても一部で知られる百人浜。うわさの中心はこちらではなくキャンプ場のほうになっているけれど。
実際には諸説あって、百人の罪人がこ後で斬られたとか、アイヌの戦いがこの地であり百人の命が失われたとか。諸説あるということは、大勢の人がなくなったという事実はあるけれど、理由はあとからの推察ということかもしれない。
えりも岬から、
庶野方面へと続く砂浜海岸。断崖と岩礁が続くなかに、ここだけに残る砂浜。
遠くにえりも岬を眺めながら流れ着いた靴。逸話を思い浮かべると、ちょっとヒンヤリする。
夕日も沈みそうだし、そろそろ帰ろうか。
第2展望台というところもあるみたいだけれど、それはあとから知ったこと。そのうちにまた展望等とあわせてチャレンジかな。
百人浜の周辺は緑化事業のおかげもあって、人の少ない鹿の天国になっていそうな雰囲気。夕方だと、さらにあぶなそう。
たぶん、でる。
そして、でた。。。
【場所】
【えりも町 百人浜】
【訪問日:2019.04.21】