定山渓の雪灯路。例年1月の終わりごろから札幌・雪祭りの前日まで開催されている、雪深い定山渓温泉街の冬のお祭り。その夜は、定山渓神社の境内が、やわらかくゆらいで輝くスノーキャンドルで包まれる。
定山渓神社の境内で開催される雪灯路。夜闇に覆われ始める夜18:00の完全点灯を目指し、17:30頃からボランティアの人たちがスノーキャンドルへと火を灯し始める。
定山渓神社への参道は、車道沿いの道から、数段の階段を上ったところから始まるけれど、この階段がけっこう難所。数段とはいえ急階段で転びやすく。係員の方々も一生懸命に声をかけている。
階段を上ると、そこから先はなだらかな上り坂。18:00ともなれば、すべてのキャンドルに明かりが灯り、ゆるやかな上り坂の参道が、やわらかな光に明るく照らされて。
その光にさそわれるように、本殿へと人々を招きいれていく。滑り止めがまかれているとはいえ、雪の積もった坂の道。けっこう滑る。
スノーキャンドルのゆらぐ明かりはまた幻惑的な輝きで。ろうそくの火の暖かさが、光を通して伝わってきそう。
気のせいかもしれないけれど、ひとつひとつのろうそくの熱が、周りの空気を暖めていていそう。とはいえ、この日は気温がちょっと高めの日。
ゆらぐ光の回廊を抜けると、そこは開けた神社の境内
強くなったり弱くなったり、かすかな風にゆらいだり。雪と氷越しに見るろうそくの光が一面にまたたき、そしてゆらぐ光の海。何ともいえない幻惑的な異空間がひろがって。
ひとつひとつはか細いけれど、一面に広がってみると暖かな光の海と化しているような空間で。約2000個ともいわれるスノーキャンドルの立ち並び。光の海、あるいは輝く灯の絨毯が広がる場所。
30~40分程度もあればひととおり周ってしまえる規模だけれども、30分で帰ってしまうのは何とももったいない雰囲気で。
わすれそうだけど、ここは神社。せっかくなので。
神社の裏山のほうに続く路もまた、スノーキャンドルで飾られていて。プロジェクションマッピングによるライトアップがあったりもする場所で。
そして、丘に続く路は暗いなかに、ぽつんぽつんとキャンドルライトが灯る小路。そこを登ると、高台から境内を見下ろせる場所もあって。遠目だけれども、炎の揺らぎが感じ取れて、幻惑的な眩さで。
暗がりでちょっとこわめの小路だけど、こちらの路も歩いてみるのも風情があってよいのでは。
そして有料の「願いの灯り」(500円だったかな。。。)。キャンドルに願いを書いて、雪搭まで火を消さずに運ぶことが出来ると、願いがかなうという話。
なに書こうか。
遊んでんでしまったの図。しかも、輪郭のせいで宇宙人。。。
【雪灯路へ行く場合のメモ書き】
さて、「冬道怖い」とか「車ない」とか、定山渓温泉に車ではなくバスで行く場合もあると思います。イベントごとのある日は、駐車場に停められるかどうかの不安もあります(宿泊・日帰り温泉に行くなら、駐車場の心配は無いと思いますが)。
もし、札幌駅からバスで定山渓温泉へ向かうならば、オススメな方法は「カッパライナー」を使うこと。カッパライナーは前日までに予約が必要となりますが、行くこと・行く時間が決まっているならば、通常の路線バスではなく、カッパライナーを使う方がよろしいかと。
路線バスの場合、特にイベントごとがある日は、ものすごく混みます。私はこの日路線バスで行きましたが、始発のさっぽろ駅発の時点で、もうこれ以上乗れないよねという満員状態。その状況でも「増便なし」でした。
大混雑の上、各駅停車的な路線バスで向かうのは、乗ってるだけで疲れます。時間もカッパライナーの倍ちかくかかります。
このカッパライナーは、定山渓から札幌駅に戻る便は夕方くらいで終わってしまうので、雪灯路を見たあとに利用することはできません。でも、片道だけでも予約の上で利用するほうが、はるかにはるかに快適です。ちなみに、料金はカッパライナーも路線バスも同じというのが、またなんとも。
雪灯路を見た後に札幌市内へ帰る場合、カッパライナーはありませんが、通常の路線バスで帰ればいいだけです。帰りの便の時間等は、観光協会とかに確認とってみると安心です。21:00台でも路線バスが動いているので、1時間に1本程度なのですが、乗り遅れなければ問題ないと思いますし、帰りはそれほど混まないでしょう。
帰りのバスは「地下鉄・真駒内駅行きしかない」と解説していたサイトもありますが、そんなことは無く。さっぽろ駅行きのバスも21:00台でも動いています。
路線バスは現金で乗る場合には整理券方式で、乗車時に整理券をとって、降車時に支払う形です。
そんなこんなで、幻想的な異空間にも、そろそろ別れを告げる時間。
【場所】
【札幌市 定山渓の雪灯路】
【訪問日:2019.02.03】