石狩市浜益の山の中に佇む千本ナラ。日本海側から吹き上げてくる海風にあおられ、その枝が多数に分かれて空に伸び上がっている大樹。その姿が千本の木が生えているようにも見えることから、その名がついたらしい。
オロロンラインを北上しながら、浜益送毛方面からオロロンラインを一歩外れて山道に入っていくと、しばらくは寂しい舗装道、そしてしばらくは木の洗礼も受ける砂利道を通って、開けたところが千本ナラ。
パワースポットの一つともされるこの千本ナラ。御利益の御神木としての評判もあり、それなりに大勢の方々が訪れているみたい。
「新日本名木100選」「森の巨人たち100選」にも選出されたこの千本ナラ。以前は3本の木が立っていたみたいだけれども、いまは2本のみに
道路側から見て左側の木はまだ元気そうだけれども、右側はそろそろ危なそう。
左側の樹の根元に立って見上げると、空一面を覆うように枝と木の葉がいっぱいで。
18mといわれる樹高はさすがに高い。枝も縦横無尽に広がっていて、枝だけでも空を覆いそうな勢いで。
樹齢820年といわれるこの千本ナラ。浜益の海岸に迫る崖の上から、日本海を見つめ続けている。
800年前というと、鎌倉で北条一族が栄えたころ?。ってことは元寇よりも前から、ここにいるのか。
晴れていれば、木の隙間から青い日本海と空が見えたんだろうけれど、白靄気味の背景でちょっと寂しい。付近には民家もなく、ちょっと離れて森の中に入れば、動物たちが休んでいそう。
ご飯を「すくう」しゃもじにかかれたみんなのお願い。ご利益はどうだったのかな。
この樹を見ていると「あやかりい」という気持ちがふつふつとわいてくる。
この空間に触れ合えることが、とっても大切そう。
高さがほしいね。
ちなみに右側の樹は、そろそろ危なそうで。横から見ると、支えられて倒れるのを防いでいる状態。
それでも木の葉まだまだ緑。
だけれども、木の葉が触れそうなくらいに傾いてしまっていて。傍にも近づけないけれど、まだ元気さを失ってはいない大樹。
自然もいつかは風化する。生きているならなおさらで。近い将来には会えなくなってしまうかも。
いつまでも見れるわけじゃない千本ナラ。そんな寂しさも感じながら、
【場所】
【メモ】
札幌方面からいくには千本ナラの南側(石狩市浜益送毛方面)から行くのが最短だけれども、途中で狭めの砂利道に。この砂利道は飛び石や延びた枝の洗礼も受けること必須。危険というほどではないけれど、やっぱり砂利道は落ち着かないし、走っていると「いつまで続くの…」という不安も。
気軽に行くには、遠回りではあるけれど北側(浜益毘砂別方面)から回り込んで毘砂別展望台経由で行くのがよいかも。道も千本ナラ前まで舗装されていて安心感。
駐車場らしい駐車場はないけれど、看板前が広めの駐車スペースになっているので、そこに停めちゃえばOK、かと。
【石狩市 ひっそり佇む千本ナラ】
【訪問日:2018.08.12】